グリーンクォーツァイト
地味な色…以外の印象がなかったのがこのクォーツァイト(珪石)、購入したときはアベンチュリンと呼ばれていたこの石です。この石は15年ほど前に、父に買ってもらったゲームの駒の石。それから何度も何度も遊びました。
珪石というのは、石英が風化したものが、塵になり、風にのり、川に流され、集まったものが再度固まったもの(高温・高圧でぎゅーっとされてくっついたもの)、変成岩の一種です。溜まったままだと堆積岩、石英砂岩となると高校の頃(←地学)ならったのですが、組成は水晶と同じSiO2です。ちなみにこの石は「アベンチュリン」ということで、良く出回っていますが、もともとはアベンチュリンとはヘマタイトやゲーサイトを含む石英がきらきら光るものを、アベンチュレッセンス=きらきら光る、と読んだことから来ているそうです。もともとは赤がきらきらしていたそうですが、産出量が少ないことから、いつの間にかきらきらするフックサイト(雲母)を含んだ緑の珪石をアベンチュリンと呼ぶようになり、きらきらしていなくとも緑色の珪石をアベンチュリンと呼ぶようになりました。…と言ったらもう15年以上そう呼ばれているわけです。
最近は天然石をできるだけ正式な名前で表示しようとされている業者さんも多いので、このまま行けば、この石も「グリーンクォーツァイト」と呼ばれるようになるかなぁと思い、タイトルはクォーツァイトにしました。きらきらしていなくとも、蓬のようなやわらかい緑が美しい石です。
(補足:まとめると珪石というのは、水晶が風化し細かくなったものが、再度温度・圧力等でくっついたものです。SiO2が浸み出し、一から結晶した無色透明なものは「水晶」になるので(870度以下で結晶したものが水晶と最近知りました。もうちょっと温度が高いと、別の鉱物になるそうです)、砂粒のような水晶の欠片が集まった珪石では結晶の形はないことになります。一方、瑪瑙・カルセドニーは、熱水内に溶けたSiO2が沈殿して冷やされてできたものですが、このSiO2が目に見えないくらいの小さいSiO2の結晶の集合体なら、瑪瑙・カルセドニーと分類されます。(ちゃんと1個ずつ結晶して目に見える大きさになら水晶なんですね。)切り取られ、研磨されたタンブルやビーズを見てもわからないし、おそらく掘られたときの状態で区別されているんじゃないかなと察します。(かたまりで、もやっとして、縞のある石がごろっと取れていれば、「瑪瑙が出ました!」とかって。←これは私の想像)
Miningなんて一生縁がなさそうな私は、瑪瑙やカルセドニーはなんとなく見た目が「ぼんやりとした」輝きなので、水晶のそれほどクリアじゃなければ、私は「瑪瑙かカルセドニーね」と思っています。ちなみに、瑪瑙とカルセドニーの違いは縞があったら瑪瑙(=アゲート。瑪瑙とアゲートは同じ意味です。)、なかったらカルセドニーです。組成は全部SiO2なので、全部がSiO2のバリエーション、アゲート・カルセドニー・クォ-ツァイト(珪石)のようにひとつの鉱物として結晶していないものは若干硬度が落ちますが、それでも大きな違いありません。なので、石英質の石を見てこれは一体「何の石なのー!!」と頭を悩ますよりは、趣味の限りなら気軽に楽しんでいいんじゃないかと思います。)染色は好きじゃないんですけどね。(2008年10月5日加筆)
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