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2009年2月

カルセドニー(ホワイトカルセドニー)・ブレスレット

東京は梅が満開。梅は香りが楽しめるのがうれしくて、ついついお散歩したくなっちゃいます。(きちんと剪定された梅が植えてあるお家があるのですが、梅が見たくて飛び上がったら、お家の人と目が合って朝から笑われちゃいました。)

Dvc10263 さて、私一時期カルセドニーにどっぷりでした。カルセドニー、組成:SiO2、硬度:6.5-7。以前(11/30の記事などで)書いたかと思いますが、カルセドニーは水晶と組成は一緒です。何が違うかと言えば、カルセドニーは「潜晶質」といって目に見えないほどの小さな水晶の結晶が集まったもので、水晶は目に見える形で結晶がわかるもの。要するに、水晶らしく形になってるものが水晶で、そうでないものがカルセドニーです。(クォーツァイトはちょっと違って、もともとは水晶としてできたものが、風化しちりとなったものが川底などにたまり、温度と圧力が加わって再度固まったものだそうです。なので、クォーツァイトも結晶はおそらく見えないんだろうなと思います、あくまで想像ですが。鉱物用ルーペでは解像度が足りなすぎて見えないので。)

私は、ぱっと見て透明でなく、ぼんやりとした曇りがあるものをカルセドニーなのねーと理解しています。(かなり大雑把ですが、だってそれ以外にどうしたらいいというのだ)が、このぼんやり、はんなりとした光がなんとも気に入ってしまったのです。ちなみに、カルセドニーに縞が入っていればアゲートです。

Dvc10264 真珠ほどには真白ではなく、優しい色。質感は違いますが、見た目はシラーが出ないことを除いてはこのホワイトカルセドニーはムーンストーンにそっくりです。(質感は違います)このおっとりとした感じが気に入っていくつか集めてしまうことになるのですが、実はこの石は小さな結晶の寄り集まりなので、目には見えないけれど、小さなすきまがたくさんあります。そして、そこに簡単に染料が入り込んでしまう、とっても染めやすい石なのです。一応、天然の色目のものを集めたのですが、ひょっとしたら染められてるかも…という疑念がぬぐいにくいのもこの石。こだわる!、という人はルースを買ったほうがいいかもしれません。

白いカルセドニーは精神安定に良いそうです。のーんびりしちゃいます。良い日曜日となりますように。

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石と過ごす時間(気まぐれ更新)

いつもは日曜日の定期更新なのですが、気がついたら、いろいろな石をつなげて作ったネックレスの石が欠けているのに気が付き、ぶ、ブルーです…欠けたのはトルマリンクォーツ。反省も込めて、破損について気まぐれ更新です。

Dvc20116石って結構安定した物質です。子供のころは、「花みたいに枯れたりしないし、腐ったりもしなくて、ずーっと溶けない氷のよう」(←水晶しかみたことがなかった)って思っていました。自分が死んでも、ずっとこのままなんだろうなって。でも石を集めるにつれて、意外にそうでもないかもって思うようになりました。

「水晶」の類は硬度7で、そこそこ硬い方ですが、絶対に破損しないってことはありません。ダイアモンドは「硬度10」で地球上で一番硬い物質ということになっていますが、この指標「硬度」はあくまでひっかき傷に対する耐性を示す数値で、石が割れないということではないんです。ぶつけたりすると、結構危険。(そもそもカット、タンブルなど小さくなって私の手元にやってきている時点で、「物理的に破損して」きてるとも言える)

破損の次に多いのは退色、ローズクォーツ、アメジストは日光の光で退色しますし、インカローズは時間とともに酸化して黒くなります(湿気にも弱いです)。スモーキークォーツも色が薄くなっちゃったり。

じゃぁ、一番安全なのは?と言えば、きっちり梱包して、日の当たらないところに置いておくこと…でもしまいっぱなしだと、石を集めたり、触れたりする楽しみってなくなっちゃうと私は思います。保管方法に気を遣うのは必要ですが、自分の目で見て、触れて、自然の不思議に感動したり、生きている人の耳元や指先を飾ってこそかなって。

Dvc20111今日の写真は、ずっと以前に載せたルビーのペンダントヘッドの石をはずしたもの。アスファルトに落っことしてちょっと欠けてしまっていますが(硬度9のルビーも欠けます)、力を与えてくれそうな赤が私は大好き。

取扱にはもちろん注意なんだけど、日々の生活の彩りとして楽しむのを忘れないようにしたいなって思います。(←かなり自分への慰めが入ってるなー…そ、そうしたいと思ってるんですよ、うん。)

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フローライト・エッグ

フローライト、多いです。。。石そのものは柔らかく、欠けやすいので私がかなり気を遣う石でもありますが、緑、青、紫、赤紫、黄色と様々な色が楽しめるのと、一つの石の中に何色もの層が見られるのは幻想的な美しさです。たーんと採れる手に入れやすい石でもあるのがうれしいところ。2年くらい前は、中国で大きな坑穴が見つかったためか、20cmを超えるようなのがちらほら出ていました。ただ、CaF2、硬度4と柔らかいので、そこまで大きいと、台によっては自重で罅が入っちゃうんだそうですひー。

Dvc20015今日のフローライトは私がとっても気に入っている石。中国、おそらく湖南産のもので、ネットでしばらくぽーっと眺めていたのですが、ひと月くらいして何となく買ってしまいました。それまで持っていたものは割と透明度の高いものが多かったのですが、この飲み込まれそうな深い色彩と、緑のギザギザがなんだか孵化直前のたまごのようで、不思議な印象の石。

裏側は、一見真っ黒かと思うような濃い紫色で、卵のギザギザ模様は写真で写っている部分だけなのですが、反対側が青緑の部分は光を通すので、のぞきこむと青緑の深い森に迷い込んだような気持ちになります。ニワトリの卵よりは少し小さく、ちょうど椋鳥の卵くらいの大きさです。

Dvc20014_2透明度の高いフローライトは息抜きをさせてくれるような存在なのですが、この石は、自分の暗い部分と引き合わせ対峙させるような力強さも感じます。今ある自分から、どんな自分を孵そうか、問いかけてくるような。(誰にでもあるのかも知れませんが、やっぱり私にも頑なな部分ってあるんです。←頑固?)そう思っちゃうと、恐い位迫力のある石。

フローライトの美しさは透明感って思っていますが、色の濃いものもまた違う魅力があります。もちろん、らしいなーってゆったりした気持ちで眺められるのは、よくある柔らかな緑のものなんですけど。

いつか、深い森を抜けたら、もう少しやさしい自分を孵せますように。

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アメジスト・クラスター

もう少しで春だなー、って待ち焦がれながら、でも楽しみに待っている時間、私は結構好きです。精神性が(全く!)なってないので、「時を楽しむ」までは行かないのですが、毎日頑張ってみることが今の私の目標です。

Dvc10374ところで、私2月生まれに憧れています。日数が少ないから、きっと生まれた人も少なくて、ちょっと貴重な感じ。高校の時に好きだった先生が2月生まれの-AB型だったのも影響が大きいですが、2月の誕生石のアメジスト、好きな石なんです。

組成:SiO2(実際には微量の鉄Feにより、紫色になっていますが、大概はこんな風にSiO2と書かれます)、硬度:7。一口に紫色といっても、薄いライラック色から向こうが見えないくらいの濃い色までさまざま。最近は濃い色をあまり見かけなくなりましたが、それでも量は取れる石。紫色が心を静め、冷静な判断力を養ってくれます。ユダヤ教では司教の石として、身につけられました。私のお友達にも2月生まれの方は何人かいますが、総じてみんな「おりこうさん」、ちゃんと現実での自分の立ち位置を正確に理解して、しっかりと生きている人が多いなという印象です。

Dvc10373 このクラスターはウルグアイ産で、中学の頃からの結構長いおつきあい。実は長野の真夏の厳しい直射日光で3日も野ざらしにされた、実に可哀そうなクラスターでもあります。(←掃除していて中に入れるのを忘れた)アメジストは日光で退色するので、以降はいつもお部屋の中ですが、思ったよりは色が抜けてなくて、ほっとしました。(でも本当に色は薄くなりますので、みなさん気をつけましょう)

アメジストの紫色はとても高貴な色。神様とのつながりも深く、万能のお守りとなるそうです。この石には男性性と女性性の両方の要素がみられる気がします。

2月生まれの方、お誕生日おめでとうございます。とても身近な石ですが、時がたつにつれ、私もよりその美しさにも魅せられるようになりました。迷いを取り去り、道を示してくれるアメジスト、次の一年も、アメジストの守護がいつもあなたにありますように。

P.S. リンクの欄に、私がお世話になっている鉱物ショップ「セルフクリエイション」さまを追加いたしました。実はこの記事を書く少し前に、お願いした石につけていただいたおまけが私にメガヒット。(もちろんお願いした石もとっても綺麗な石でした)「日に10人くらいしか来ない弱小ブログなんですけど…リンク貼らせていただいてもいいですか?」といって、快く了承頂きました。小さいものなら1000円から2-3000円位と私の価格帯にぴったりなのと、品揃えが沢山あるので、見せていただくのもとっても楽しいお店です。

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アンバー(琥珀)・タンブル

一年ほど前に、「実はプラスチック樹脂製の偽物買っとりました」の記事を書いたことがあります。本物の琥珀を、装飾品ではなくていいので見てみたいという思いと、どうやったら簡単に見分けられるのかと思い、ちょっとインターネットで探してみました。

よく出ているのは、「プラスチック樹脂製」のもの、「再生琥珀(アンブロイドとも言われます。琥珀片などを溶かし、再度固めたもの)そして、「コパール(コパルとも言われます。)」この3つが多いようです。プラスチック樹脂製のものは、熱くした針を目立たない所にさしてみると、プラスチックの溶ける匂いがします。

Dvc10399_3琥珀は太古の木の樹液が固まったもので、一般的には数千万年の前のものを言うそうです。では、コパルとは何かというと、その樹液が固まってから、まだそれほど時間の経ってないもの(っていっても50万年位は経っているものが多いようですが…)、高分子化、架橋化が十分には進んでいないもの。なので、構造的には琥珀よりは安定でないということになります。でも両方とも木の樹脂は、樹脂。

で見分け方?と、いろいろ見てみると、あるわあるわ。熱した針を刺すほかには、「飽和食塩水に浮く」「欠片をなめてみる(海外のサイトに多かった…)」「中の虫で見分ける(実はこの方法が一番確実とききましたが、、、虫苦手です)」「紫外線に当てる」とかありましたが、お手軽に試せそうだなと思ったのは「アセトン(エチルアルコール・シンナーでも可)」をつけるというもの。ねばねばしたり、しみになったりすれば十分に高分子化が進んでいない=コパル(またはアンブロイド)という理論です。

アセトン…マニキュアリムーバーだ。今はアセトンフリーのものもあるので、古いタイプのものを持ってきて、実は鉱物店から購入したこのドミニカ産琥珀にかけてみました。(←馬鹿です。絶対に真似しないで下さい。)結果は、溶けない、ねばつきも…大丈夫。十分に高分子化していると思われるので、どうやら出所はちゃんとした琥珀らしいです。

Dvc10397ただ、この情報を集める間に、ものすごい記事を山と見てしまいました…。アクセサリーとして出回っているものはほぼコパルとか(耐久性そのものは確かにほとんど琥珀と変わらないんです)、琥珀のサンスパングルは焼きを入れて作り出すとか、色を濃くするために「焼く」「揚げる」とか(揚げないでー←もはや悲鳴)、グリーンアンバーはオートクレーブ加圧で作るとか、コパルや再生琥珀は熱を加え圧縮すると強度が上がるとか、エカテリーナの琥珀の間も再生琥珀が多いとか、もうありとあらゆる加工の方法があって、その量たるや、もう掘り出しただけの琥珀なんてないのかもと思うくらいです。。。この琥珀も、色は濃い目って、「ひょっとしたら揚げてあるかもー!」(←もう病気。古いものとのことなので経年変化で色が濃いと思われます。鉱物標本は何も揚げなくてもいいだろう)なわけで、考えると具合が悪くなりそうなので、以降琥珀はあまりこだわらずに楽しむことにした私でした。。。琥珀は大好きなんだけどな。

朱まではいきませんが、落ち着いた紅茶色。光に透かすととても美しい色です。(小さいせいもあるのですが、母にはかつおぶしに見えるようです…はぁ。)大事に眺めて楽しむことにしました。

Dvc10342こっちの黄金色はニュージーランドアンバー、上のものに比べてかなり柔らかく、コパルに属するものと思われますが、手で暖めるとすっとするメンソール系の香が楽しめます。(琥珀の香は、元の木によって違います。上はマメ科の木のものらしいので、あまり香りがしません。木によって色も違うそうです。)

何だかコパルも好きになった日曜日です。

P.S. いつもは朝の9時前後に写真をとったり、仕事に行く前やお休みにあらかじめ取っておくのですが、記事をあげた後から晴れ始めたので、上の2枚のドミニカ産琥珀の写真はさっき撮り直しました。太陽の光が入らないと濃い目の琥珀は魅力がなくなってしまうかなって。(…普段は鰹節見たいとも言える)下のコパルは土曜の午後に撮ったため、光の入り具合が少し柔らかです。

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