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2009年6月

窓水晶(スケルタルクォーツ・フェンスタークォーツ)

東京は、雨が上がるたびに熱帯雨林のような暑さです。もぅぐったり。暑さに耐性つけないとなぁと思いつつ、なかなか順応できない私。大きめのローズクォーツをほっぺたにくっつけて涼をとったりします。(すぐあったまっちゃうんですけどね、大きいので夜は涼しいです。)今日は、曇り空で涼しい一日になりそうです。

Dvc20150エレスチャル、とも呼ばれています。エレスチャルと呼ばれる水晶にも何種類かありますが、私が好きなのは、何と言ってもこの窓が開いているようなタイプ。スケルタルクォーツ(骸晶)とも言われます。確かに骨組みっぽいので、言いえて妙だわ。

水晶なので、組成はSiO2です。この窓水晶はメキシコ、Paradon産。メキシコで採れると言えば、この産地。

中身は侵食されたように、部分部分空洞があります。「骸晶」というとちょっと怖いような感じがしますが、この枠の部分を窓枠に見立てると、何かが住んでそうな気もしますよね。「天使の贈り物」なんて呼び名はそんな所から来てるのかも知れません。

先ほど、侵食されたように、と書きましたが、本当は水晶の窓枠、フレームの部分が急成長し、中がきちんと結晶化していないものとのことです。

Dvc20151私の楽しみは開いた窓から、水晶の中に触れることができること。と言っても、ほんのちょっぴりですし、指に触れる面もふつーの水晶ですが、普段触れられないものに触れられるような。

透明感はないので、水晶として美しいかと問われれば、ヘンテコな方に分類されるのかも知れませんが、なーんか面白い石だなって思います。

今日も素敵な日曜日を過ごしてくださいね。(諸事情あって私はぐったりしてますー)

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ブラッドストーン・タンブル

割と食べず嫌いな石ってあります。何故この石が3月の誕生石になっているのか、長い間わからなかったのですが、どうしてどうして。艶々に磨きあげられると、この緑に明るささえ感じます。

Dvc20119 ブラッドストーン。組成:SiO2、硬度6.5-7。本当は潜晶質のカルセドニーの仲間(ただし不純物が多いので、透明感があんまりないです…)なんですが、この深緑のものはブラッドストーンと一般的に呼ばれているので、ブラッドストーンとしてカテゴリーしました。昔はエジプトのヘリオポリスで産出したので、ヘリオトロープとも呼ばれます。今はブラッドストーンって方が一般的です。

でもこのブラッド=血というのが、華やかな石ではなく、私ちょっと近寄りがたいような感じ…だったんですよね。でもこの名前の由来を知って、私は少し考えてしまいました。それは深い緑に散った赤が、キリストが十字架に架けられた時に飛び散った血の滴とされていると知ったから。昔から、止血剤とか、血に関係した治療等に使われていたようです。私はクリスチャンではありませんが、この石を見てキリストを思い起こした人々もきっと多くいたんですよね。結構、大きな意味がこめられた石だったんだなーと。

Dvc20120とても地味な石ですが、そう思えば、人に勇気を与えてくれそうな石です。赤が多いものもあるので、石の表情は一つ一つ違いますが、産出も多いので安いのもうれしい石。連で買って色合いを合わせたブレスレットにしたら素敵かなと思います。硬さも日常生活程度なら十分。

これ意外にアクセサリーにもいいんじゃないかなぁって思います。雨の日曜日ですが、良いお休みとなりますように。

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ムーンストーン・ブレスレット

長かった…。いったいどうして、この石が今まで出てこなかったのか不思議です。

ムーンストーン。組成:KAlSi3O8、正長石(カリ長石)の代表格。硬度:6-6.5。とまぁ、日常使用に耐える硬さです。ラブラドライトの所でも書いたのですが、この長石の仲間、ちょっと分類が面倒くさいことになっています。…と思っていたら、いいHPを見つけました。中央宝石研究所のレポートです。(それと同時に、ラブラドライトで書いた記事の誤りを見つけました…直しとかねば)

http://www.cgl.co.jp/latest_jewel/gemmy/128/index.html

もともとはどういうことかというと、正長石の中で青いシラーを持つものは「ブルームーンストーン」と言われ、結構希少だったんです。市場に出ているのも白のシラーを持つものばっかりでしたし、「幸せを運ぶらしい」という噂までついて。そこへ、見た目そっくりな青いシラーが見えるぺリステライトが大量に市場に入ってきたんです。入ってきた当時は、ムーンストーンと区別されてなくて、しかも安かったので、ブルーストーンブーム!みたいになりました。もともと希少で、結構な値段のするブルームーンストーンだったので、高額で売りつける業者さんも出たり(ぺリステライトは量がたくさん取れたため、単価としては安い石にだったと思うんです。安い石なのにべらぼうに高く売るのは倫理的には考え物なんですが、業者さんも区別ついてなかったのかも知れません)、結局なんだかよくわからないことに。

ただ、私は本当に「何となぁく」ですが、もとのムーンストーンと石の印象が違うなーと思ってたんです。(←なので、業者さんが「知りませんでした」っていうのは勉強が足りないんじゃないかと思っていた部分もあります)でも、新しい石だったら、確かに難しいでしょうし、長石は一番種類が多いので…難しかったのかも。

正長石のブルームーンストーンは、本当に量が少ないので、今はビーズででてくることはまずありません。鉱山が洪水の被害にもあってしまったと、ニュースでも見ました。

Dvc20087_2なので、ビーズで出ている「ブルームーンストーン」で、青以外の色、オレンジ・ピンク・緑などが見えたらその石は「ホワイトラブラドライト(レインボームーンストーン)」、青だけならほぼ「ぺリステライト」と思いましょう。

ちなみに「フェイズパー」というのは、正長石、オリゴクレース、アルバイト、ラブラドライトなどぜーんぶひっくるめた「長石の仲間」という意味です。アマゾナイトなんて私の好きな石は、正長石の結晶角が90度なのに対して、89.3度と傾いているもの(なので微傾長石と呼ばれます)のことで、鉛などが入って青緑のものを言います。なので、フェイズパー「よくわかんないけど長石です」と出て、結晶角まで調べずとも、青緑だったら、もうアマゾナイトと便宜的に呼んでいるんだと思ってます…。

Dvc20085 ごめんなさい、前置きが長くなっちゃいました。で、今日は6月の誕生石として、正長石・ムーンストーンのブレスレットです。(ブルームーンストーンじゃなくて普通のホワイトのものです)

柔らかい乳白色、決して真っ白じゃないんですよ。そこが本当に優しげで。恋人たちの未来を見通すといわれるこの石は、恋をする女の子の味方になってくれるそうです。

6月生まれのかた、お誕生日おめでとうございます。実は、この石、この普通のムーンストーン(正長石)は今産出が減っています。もちろん、新しい鉱脈が出てくれば、また大量に出てくるんだと思うんですが、今現状としては市場でも減っているように思いますので、好きな方は早めに探すのがおすすめ。今年も沢山の幸せが月の光と共にふりそそぎますように。

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アイオライト・ラフ

梅雨に入る時の湿り気を帯びた風は結構好きです。何か起こりそうな感じのするお休み。今日は遊びに来た母が見つけたら、速攻捨てられそうな石(←母は片付け魔)を。

Dvc20008組成:(Mg,Fe)2Al4Si5O18・nH2O 、硬度:7-7.5。これ、アイオライトです。前、ビーズのものを載せたと思うんですが、これはラフの原石。マダガスカル産です。マダガスカルもいろんな石が採れる、私が一度行ってみたいなと思う島です。

アイオライトは多色性の石。見る角度によって、色が変わります。大きくは青と淡黄色の2色です。(あとは透明にも見える角度があるそうですが、分光器がないので私は確認できず)前に載せた物はほとんど青しか見えなかったのですが、上の写真は黄色っぽく見えます。で、ちょっと角度を変えると、下の写真のような感じに。綺麗な青がかいま見えます。奥のほうにちょっとだけ見える青、本当に綺麗。

Dvc20118この石、大学生のころは大好きで結構ピアスでしていたんですが、その頃はこの青だけが好きだったんですよ。(おいおい)なので、淡黄色に角度によって見えちゃうのがどうにも残念で、そのうちにしなくなってしまいました。(この石のアクセサリー作りは向きに要注意)でもそれを入れても、魅力のある石とは思います。

スリランカでは限りなく透明に近い、希少なアイオライトが採れるようですが、私はコモンタイプの青のアイオライトが好きです。宝石質の石が比較的安価で手に入るので、ルースで買って、東急ハンズとかでセットしてもらっても気に入ったものが作れると思います。ルビーもサファイアも好きだけど、それよりも無処理で気安くて、普段使いに使えるような石が今は好きなんです。(男性諸君、ジュエリー店に直行するより、石からピックしてセットしてもらった方が絶対女の子に喜ばれると思うわっ)

アイオライトの色も、そんな優しさを湛えた石。地味なんだけど、傍でびっくりするくらいの美しさを持っている石。そんな子になりたかったなーと、出来の悪さが際立つ私が切望する石です。宝石言葉は「誠実・自立・初めての愛」…って見習え、私。(←自立以外どうなってるんだ。自立すら危うい。)

ちなみにこういう原石、硬度7くらいまでならホームセンターでサンドペーパーを買ってきて自分で磨けます。(目の細かさの違うものを何種類か買って、最後900番くらいで仕上げて。)青の色を楽しむならこの石はもうちょっと磨いた方がいいのかなって思います。

素敵な日曜日になりますように。

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アゲハ(気まぐれ更新・6)

アゲハのことばっかり…な私の生活も、今日で最後です。何故なら、今朝、無事に羽化しました!

Dvc20339ネットで検索してみると蛹から羽化まで7-10日前後ということだったので、気をつけてみていたのですがなかなか羽化しなくて、本当に心配していました。1匹だけの飼育で、それほどストレスのかかる環境でもないだろうし大丈夫なはず…。なのに、1週間過ぎた土曜日に蛹にこよりでそっと触れても全く動かなかったんです。(生きているのは動くと書いてあったので、この時点で大ショック)

…まぁ最初が、かなり空腹(枯らしてしまった山椒にくっついていた)だったろうから、栄養不足だったのかもしれない、と半ばあきらめていました。

そうしたら、昨夜、蛹が黒っぽくなっていたので、朝4時に起きて見ると…変化無し。5時もまだ、6時過ぎに「会社行こ」と思って朝食を食べ終えて、戻ってみたら、綺麗なアゲハがいました。触ったときは、めんどくさがって動かなかったのね…。

ナミアゲハの、これは多分女の子。羽化までちょうど2週間でした。

Dvc20333さすがに仕事は休めないので、飼育箱の蓋を外してそのまま置いてきました。戻ったら、もう飛んで行った後。

無事にアゲハになれて、本当に良かった。元気でね。

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