少しあっけない感じで、8月も最後の1日になりました。夏は終わりがちょっと寂しくて、また元気出すぞと思うまで時間がかかります。そういえば、他に「終わって寂しい」季節ってないなぁ。
今日は個人的にとっても元気の出る、私のお気に入りの石を。よし、元気出そ。アマゾナイト、組成:KAlSi3O8、硬度:6-6.5、ムーンストーンなどと同じ長石の種類で、微斜長石(マイクロクリン)の青緑色のものをこう呼んでいます。(カリ長石で、結晶角が90度のものを正長石、89.3とわずかに傾いているものを微斜長石と呼びます。正長石の代表はムーンストーンです)鑑別にかけるとフェイスパーと出るみたいですが、ペリステライトが登場して以降、長石系のものの分類はなかなか複雑なことになっているようです。(微妙な成分の差で違う石に分類されるのと、新しい石が出てきたので本当に難しい。。)
写真の石はペルー産のアマゾナイト。アマゾナイトはアメリカ、ブラジル、インドでも非常に綺麗なものが取れますが、実物をみるまでは、それほど惹かれない石でした。数合わせに頼んだビーズがとても綺麗だったのがそもそものきっかけで、追加でお願いすることに。この無理やりにでも、気持ちを持ちあげてくれる強い色が、とっても気に入ったんです。
このペルー産が出てくるまでは、アマゾナイトといえば、緑色の強いマーブルタイプのロシア産のものか、ブルークォーツァイト(珪石)を染めた薄い青のものしか見たことがなかったので、目の覚めるようなブルーグリーンに惚れ惚れ。「希望の石(ホープストーン)」と言われ、とても大切にされてきたそうです。あと石の質感は長石系特有の柔らかさ、優しさがあります。(これは、ひとつひとつの石によって異なりますが、この石は比重もかなり軽いです。)長石系は一般的に軽いので、長いネックレスにしてもいいと思いますよ。インド産、アメリカ産のものも美しいです。
写真からは見えにくいのですが、ターコイズの色を完全に同色のポスターカラーとするなら、このアマゾナイトは空を水彩絵の具で描いたように、ほんの少し白みを帯びた部分があったりと、色そのものは均一ではありません。それが、涼しげな中に温かみを感じさせます。
元気のないときに、元気をくれる優しい石。小学生の男の子に人気があるそうですが、私も小学生なみなのかもしんない…。明るく前を向いて進んで行きたいときに。(綺麗なんですけど、この色を服に合わせるのは至難の業だわ)
そして今日も良い一日となりますように。元気に次の季節を始められますように。
(クォーツァイトは全部染色ですか?と聞かれるとそうではありません。ただ、「チャイナアマゾナイト」とされているものの中には、白い珪石を青く染めてアマゾナイトとして出しているものがあって、私が見たのはそういうものでした。染め嫌いな私ですが、慣れればだいたいはわかるというものの、珪石を染めたものかどうか100%見分けられるかというと、カルセドニーやクォーツァイト系は染まりやすく、色のバリエーションも豊富なので難しいです。。。ただ、アマゾナイトかどうかだけを区別するためには、長石独特のシラー、ムーンストーンなんかに見られる光の帯が見えるどうかを自分の目安にしています。上のアマゾナイトもそんな光が見えますよ。2008年9月28日加筆)
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